サラバ 上・下
サラバ 西 加奈子 著 2014年 出版
この本は 先日、西加奈子さんがテレビに出演されていて
面白そうな著者の作品を読んでみたくなって借りた本であった
直木賞を受賞された本との事・・・
さて・・・
帰国子女である主人公 の現地での武勇伝、思い出・・・
そして、家族の変化と家族との関係を紡ぐ物語・・・
親の仕事の関係で主人公はエジプトのカイロに父親に帯同されて過ごす事になる
海外派遣される、企業人はたいてい、会社の庇護の下、
優遇され優雅な生活を送るのが普通だ・・・
主人公はカイロの地貌をいろいろと面白おかしく紹介してくれたし
現地人の友達を得た経験、友情を育めた経験
日本人学校の仲間との過ごした経験
とても、瑞々しく、体験させてくれるかのような文体に目をひかれた・・・
どんどんと文字を追うごとに実体験しているように感じて愉快・・・
繰り広げられる事件・・・家族の出来事・・・が起こり・・・
家族の船は揺れ動き出す・・・
下巻では、主人公は日本に帰り、思春期を迎え
大人へとなっていった・・・
家族は大きなわだかまりのようなものを抱えつつ・・・
だんだんと・・・轍が外れ軋み緩んでいくかのようだった
しかし・・・年月は過ぎてゆく・・・
皆、大人になって・・・一人一人独立してゆく・・・が
家族は、家族…わだかまったまま…年月が過ぎる・・・
健全な家族、仲良し家族というものがあるのだろうけれど・・・
世の中が進化、進歩、時間が早くなるにつれ・・・複雑化してきているのと同様
ちょっとした事からこじれ長きにわたり弊害を持つ家族も
星の数ほどある現代だとは思う
しかし、大人同士となった主人公の家族はちょっとしたきっかけから
こじれた関係を修復に向かわせる事も起こりつつあった・・・
希望が見えた・・・
主人公も、人生が家族の轍が緩む理由も分り、大人なりに理解をし
それぞれ家族が各人の精神世界にまた戻ってゆけるような希望が見えた
主人公に至っては、家族が幸せに暮らしていたエジプトカイロに再び
再訪する事で、現地の言葉の通じない心の通じる友達と会う事で
心を取り戻してゆく姿が爽快であった・・・
「サラバ」という言葉が合言葉であった、魔法の言葉であった二人が居る
お互い忘れていなかった言葉であった・・・
サラバ・・・
「サラバとは日本語の「さらば」とアラビア語の「マッサラーマ(さようなら)」を掛け合わせて、この小説の語り手である「僕」こと圷(あくつ)(のちに今橋)歩と、彼が小学生の時に家族で住んでいたエジプトで親友になったヤコブが、別れ際に交わしていた合言葉、それはいつしか「魔術的な言葉」になっていった。」
というこの小説の紹介文があった・・・
オススメの本でした・・・( *´艸`)
私も思春期に父のサウジアラビアの単身赴任についてゆきたかった事や
結婚して、海外赴任をマレーシア、インドネシアに16年間過ごした事を
思うと、面白い話は沢山ありすぎて・・・(*^_^*)
なんだか、思い出しました・・・( *´艸`)
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