動かぬ時の扉

「動かぬ時の扉」 辻仁成 著 2024年7月 発行 帝京大学出版会 発売 星雲社
ツイッターやブログのファンでもありますので
気になっていた本でした
著者は絵画も幼き頃より描いていたそうです。昔の著書にもそういう事は書かれていた
最近、絵を公表されるようになったそうなのですが
独特でユニークな世界感の画が散りばめられていました
絵画のカタログ美術本+小説付みたいな本でした( *´艸`)

見るからに・・・パリの風景観がありました
絵を見ながら・・・小説を読み・・・また疲れたら・・・画を見る・・・
「動かぬ時の扉」日記のように散りばめられたエッセイ風な感じが読みやすく
長い小説などは 一気に読まなければというプレッシャーがあるのですが
1日目の日記を読み進めるべく、忙しい日は
明日また読めばいいか・・・と、区切る事ができるので、ゆっくり読める
という安心感がありました・・・・
結果・・・1日でゆっくり読めました・・・
いつも小説はよくもまぁ・・・あんな膨大な文章を
長い頁に納めるのは、大変だろうと思っているのだけれど
若い頃は根気があったけれど
歳とともに・・・読むのも目も疲れるし、
1話完結の・・・「水戸黄門」ドラマシリーズのほうが
安心して・・・楽しんで見られる感じ?( *´艸`)
みたいな?
1年程前より絵と小説を読んでみたいとは思っていたので・・・
夏至を過ぎて、少し心が落ち着いてきたのでしょうね・・・
読書ができる 心の余裕がありました

ホラーあり、歴史あり、物語ありで面白かったです
量が丁度良いのです・・・
疲れると・・・
画の頁をペラパラ見て休めるし
面白い本でした・・・
物語りはというと・・・
フランスでは古い家が切り売りされいるようで
不思議な一室に住居を構えた主人公の話・・・
その部屋には不自然な大きな扉が
部屋のオブジェのように真ん中についていた・・・
ある日突然真夜中に・・・トントントンと・・・ノックするような音がしてきたから
そこから・・・主人公は・・・不思議な世界に呼ばれたような感じに・・・
コロナ禍の頃の生活のリアル感もあったり・・・
フィクションだろうけれど・・・現実味もある
ホラーっぽい感じもまた、ドキドキ興味をそそられる
パリのシテ島辺りの歴史の不気味な空気感もあり・・・
あれよあれよと・・・巻き込まれてゆく生活・・・
最期に・・・ええ・・・あの扉が!!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
パリの空気や生活感が・・・リアルっぽくて
そんな所も楽しめて・・・

絵画も私が気に入ったのを載せちゃいました・・・
(許可なく掲載・・・ダメなら言って下さいまし)
ユニークな本でした・・・
まだまだ・・・いろいろな絵画が散りばめられており・・・
お気に入りの画をみつけるのも楽しいかもしれません・・・
私は水色の水面の画は何回かまた開いて観る絵かもしれません・・・( *´艸`)
私は暗いより明るい色が好きです・・・自身が暗い性格なので・・・( *´艸`)
1997年若かりし頃・・・フランス旅行へ行った記憶が
怖い歴史の場所は行ってなかったと思う・・・
あの頃は美術館巡りが主であったから・・・
私32歳の頃で夫との思い出のパリだ・・・
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犬と生きる
やっと頼んでいた。本が届きました・・・

アマゾンで注文して・・・売り切れていたので
10日ぶりに届きました・・・
毎日、JINSEI STORIES | Design Stories のブログの愛読者ですので
昔の記事を思い出すのですけれど、
犬の記事に特化しているので
ワンコの事だけ集めた所が愛犬家には楽しいと思います
また、ワンコも飼いたくなります
その他、いろいろな話題がちりばめられていて
また楽しく回想できました・・・
ワンコ好きな人におすすめしたいですね
でなくても、楽しく読めます
「犬と生きる」 辻 仁成 著 2025年2月出版

「冷静と情熱のあいだ」 辻さん 江国 さんとの共著 1999年12月出版
という本も あの頃の若さと時代背景がとても懐かしく面白いでした
十人十色なんですが、小説は読み手によって解釈違うし
それがまた面白いですね
最近は小説を読む気力と忍耐がありません・・・
歳のせいでしょうか・・・( *´艸`)
エッセーのような 一話完結で
日々毎日変わるような短い文章が好きです
春は陽だまりで読書もいいですね・・・
家でティーやコーヒーやクッキーをつまみながらも・・・
図書館も暖かく好きな場所です
春です・・・
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脳の闇

「脳の闇」 中野 信子著 2023年出版
内容
ともすれば無意識の情動に流され、あいまいで不安な状態を嫌う脳の仕組みは、
深淵にして実にやっかい-。自身の半生と脳科学の知見を通して、
現代社会の病理と人間の脳に備わる深い闇を鮮やかに解き明かす。
・・・・・
私の私的な感想ではあるが・・・8章からなっていたうちの
最初の「承認欲求と不安」の章では
興味深い例に SNSの発信に炎上にパッシング・・・の状況・・・
また、3章の「正義中毒」の章もまた興味深かった
これはもう両者「正義中毒症」の何物でもないらしい・・・( *´艸`)
解決法は SNSの環境からいったん離れる事だという・・・
そして自問自答できる状態となって改めて考え直す事をするのだ
でも・・・成人になっても脳は成熟しないらしくまた老いると萎縮してくるそう
なので 「メタ認知」できるよう訓練するのもいいのかもしれないと思った
脳って不思議な臓器である・・・と・・・いろいろ興味深い事が書かれている
その他、6章「やっかいな「私」」7章「女であるということ」
8章「言語と時間について」と・・・いろいろな章に
興味深い例もちりばめられて面白い・・・
生物として生存率No1のコスパの良いナマコは感覚器官を持たないで生きている
人間は真逆でハイリスクハイリターンの手段を取って生きている生態で
一定の刺激がないと健全に生きられないように仕組まれている
その人類は今は生物の頂点に君臨しているから
新しい挑戦や未来への貪欲なモチベーションを
持ち続けて進化していっているのだろう・・・
脳科学の面からや ご自身の経験などもあげ
他人事ではなく、苦悩の実感もあり
ズンズンと飽きることなく読み進む事ができた・・・
私は ★★★★★ ですヽ(^o^)丿
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その後のふたり

その後のふたり 辻 仁成 著 2013年出版
図書館にまだ読んでいない辻さんの本があったので読んでみた
その後のふたり・・・腹違いの兄妹出生年は同じ・・・
あえて・・・禁断を描いているような
ふとして出会い・・・惹かれ合い
腹違いの 同年の兄妹であるというショッキングな訳アリ・・・
ふたりはとても似ている
が 故に魅かれあい、相反しあい・・・
お互いはそれぞれビデオレターを作り交換しようと
言いながら・・・結局は途絶えてしまった
がまた、出会い
接近し平行線をたどりまた出合う
そして別れまた・・・接近し・・・
また平行線をたどるような・・・
不思議な縁なのである・・・
映画を作ろうと二人で画策するも・・・
最後のシーンは
Happy Endにはならない・・・
あえて・・・ディズニー映画のようにはならない・・・
複雑怪奇な縁故・・・
生きづらい事も・・・
ふたりの関係すらも居心地が良かったり悪かったり・・・
人生や物事なんてものは・・・
意味もないし、決まりなんてものもない・・・
ただ、生のみなのであるという事を感じさせるのであった・・・
人間は不確定な事物が苦手で居心地が悪い・・・
が、生きるとは本来そんなものだと
思える気がしてきた・・・
だから、その居心地の悪さこそが
普通であり、安心すべき事なのかもと
変な思いがグルグルと回るのであった・・・
なんだか・・・いろいろ考えてしまう物語であった・・・
そして、「思いもよらない場所」という小説もあった
推理小説のような・・・落語のような最後の落ちが面白かった・・・
今から10年前に出版された本のようだ・・・
映画にもなったようだが・・・
私は当時はあまり知らなかったのだ
一昨年、偶然・・・
毎日のブログが面白くて、毎日見ている・・・
活動的な方で面白い・・・
フランスや日本や諸外国に神出鬼没でユニークな人間性に興味が湧く・・・
どんどん外へ外へと幅を広げていく
アグレッシブな生き方をしている人がいるものだと感心しちゃう・・・
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サラバ 上・下

サラバ 西 加奈子 著 2014年 出版
この本は 先日、西加奈子さんがテレビに出演されていて
面白そうな著者の作品を読んでみたくなって借りた本であった
直木賞を受賞された本との事・・・
さて・・・
帰国子女である主人公 の現地での武勇伝、思い出・・・
そして、家族の変化と家族との関係を紡ぐ物語・・・
親の仕事の関係で主人公はエジプトのカイロに父親に帯同されて過ごす事になる
海外派遣される、企業人はたいてい、会社の庇護の下、
優遇され優雅な生活を送るのが普通だ・・・
主人公はカイロの地貌をいろいろと面白おかしく紹介してくれたし
現地人の友達を得た経験、友情を育めた経験
日本人学校の仲間との過ごした経験
とても、瑞々しく、体験させてくれるかのような文体に目をひかれた・・・
どんどんと文字を追うごとに実体験しているように感じて愉快・・・
繰り広げられる事件・・・家族の出来事・・・が起こり・・・
家族の船は揺れ動き出す・・・
下巻では、主人公は日本に帰り、思春期を迎え
大人へとなっていった・・・
家族は大きなわだかまりのようなものを抱えつつ・・・
だんだんと・・・轍が外れ軋み緩んでいくかのようだった
しかし・・・年月は過ぎてゆく・・・
皆、大人になって・・・一人一人独立してゆく・・・が
家族は、家族…わだかまったまま…年月が過ぎる・・・
健全な家族、仲良し家族というものがあるのだろうけれど・・・
世の中が進化、進歩、時間が早くなるにつれ・・・複雑化してきているのと同様
ちょっとした事からこじれ長きにわたり弊害を持つ家族も
星の数ほどある現代だとは思う
しかし、大人同士となった主人公の家族はちょっとしたきっかけから
こじれた関係を修復に向かわせる事も起こりつつあった・・・
希望が見えた・・・
主人公も、人生が家族の轍が緩む理由も分り、大人なりに理解をし
それぞれ家族が各人の精神世界にまた戻ってゆけるような希望が見えた
主人公に至っては、家族が幸せに暮らしていたエジプトカイロに再び
再訪する事で、現地の言葉の通じない心の通じる友達と会う事で
心を取り戻してゆく姿が爽快であった・・・
「サラバ」という言葉が合言葉であった、魔法の言葉であった二人が居る
お互い忘れていなかった言葉であった・・・
サラバ・・・
「サラバとは日本語の「さらば」とアラビア語の「マッサラーマ(さようなら)」を掛け合わせて、この小説の語り手である「僕」こと圷(あくつ)(のちに今橋)歩と、彼が小学生の時に家族で住んでいたエジプトで親友になったヤコブが、別れ際に交わしていた合言葉、それはいつしか「魔術的な言葉」になっていった。」
というこの小説の紹介文があった・・・
オススメの本でした・・・( *´艸`)
私も思春期に父のサウジアラビアの単身赴任についてゆきたかった事や
結婚して、海外赴任をマレーシア、インドネシアに16年間過ごした事を
思うと、面白い話は沢山ありすぎて・・・(*^_^*)
なんだか、思い出しました・・・( *´艸`)
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十年後の恋
十年後の恋 辻仁成 2021年著
図書館に行って、「10年後の恋」を借りた・・・ら
一度読んだ事に気づいた・・・(*^_^*)
恋にブランクのある子持ちの女性が
徐々にトキメキをとりもどすのだが・・・
そのお相手が・・・・
結婚詐欺?のように
最初の出逢いはとても魅力的であるのだが・・・
お金を貸してくれだの・・・
変貌してくるのだ・・・
その男の運勢が悪い方に傾いて行っているのかもしれないのだが
女の方も恋しているだけに・・・
疑心暗鬼にもなってくる・・・
そりゃそうだ・・・
もしかしたら騙されているとも思うし
恋にブランクもあったし・・・
けれどもその詐欺師のような男を
疑心暗鬼があろうとも
監獄に入ろうとも
最終的には 自分を信じて
結婚をしようと決めた
女性の姿に
驚いた・・・というか・・・
蓼食う虫もすきずきというか・・・
その女性にとってその男は魅力的で必要な人であるから
どんなに、社会的に批判されようが、監獄に入ろうが
自分が一緒になりたいと貫く姿が印象に残った
決めるのは自分なのだ・・・
人は世間の風に流されるし、気にもなる・・・
けれども、真の姿を信じる彼女は
幸せを掴むのかもしれないと
ありえなさそうでありえる物語であった・・・
面白いでした・・・( *´艸`)
二回読んでも・・・
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黄色い家

「黄色い家」 川上未映子 著 2023年2月出版
この本を10カ月も図書館の予約待ちをして、やっと順番が回ってきた
すっかり忘れていたのだけれど・・・ベストセラーになったと思うこの本
読んでみると引きつけられるように読めてしまった・・・
さて・・・
主人公「花」は過去を思い出すような記事に出くわす
黄美子被告が女子を監禁し重症を負わせた裁判についての記事を目にしたのだ
そこから花は思春期の不遇な時代を経た想い出にさかのぼってゆく
思春期のまだ分別の固まらない頃に
不遇な時代に優しく明るく接してくれた黄美子を思い出す・・・
今でも裕福な暮らしではないが
波乱万丈な経験をし、今は真面目な人生を送っていた
不遇な若者、お金欲しさの若者は 現代、
「闇バイト」「受け子」など簡単にお金になるバイトをしてしまう・・・
それらは皆・・・闇社会のバイトと知らずに・・・
それらを小説を通して、詳しく知る事もでき
若者の闇バイトの犯罪に手を染めないようにという
メッセージ性もあるように思う
また、弱者の生活には向上がなく、いつも貧困、
弱者にかかわらず、ここでは裕福な子も普通の子も
一緒に黄色い家に住んだ仲間は心に飢餓を抱えて傷をなめ合う
家庭にはそれぞれ、なんらかの問題があるものだ
若い仲間が身を寄せ合って仲良く暮らしていくも、つかの間
良かれと思って、他人同士の連帯と生活と夢を全うしようと
純粋な女の子はそれだけを願って奮闘していくのだが
当初はうまくいってもだんだんと立ち行かなくなる
社会はそのように甘くはなく
事件が起きたり、仲間が問題を起こしたり
無駄にお金が飛んでゆく
お金の為にまた夢の為にお金を稼がなければと躍起になるあまり
犯罪に手を染めてゆき、深みにはまってしまう・・・
仲間にも
同じ穴のムジナとして脅迫までしてしまう・・・
最後は1人、大人の黄美子さんに全て押し付けて
仲間とトンズラしてしまう・・・
そして、ひっそりと、全うに生きはじめたのだ
その矢先に・・・黄美子さんの記事に遭遇したのだ
過去の過ちとまた大人になりつつある花は改めて昔と向き合う
人間はいつでも未熟なのだ
底辺の社会にしても、裕福で高みな社会にしても
紙一重に「闇」が大きな口を開けているのだと感じた
誰一人として問題が身近に無い人は少ない
正直に優しく生きていたって、ハメられる人も居る
人間の世はジャングルだ
サバイバルだ・・・
理不尽な事も多いのが世かもしれない
もし、今が穏やかな生活ならばそれは
それで幸せなのではないかと思う
そんな感想がポツリと出て来た・・・
そして・・・いつもの
誰の人生だよ!自分を大切に!っていつも思う・・・
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